二番底を確認できればいよいよ買い出動か
お取り組み中の方は非常に不安との戦いに臨まれているかと思います。
地合いの悪さをうけてリスクを取りにくいムードが広がっていますが、そもそもの軟調地合いについて振り返っておかなければなりません。
普段は買い方のテクニカル指標や上値の節目を探している方も多いかと思いますが、
そうした指標は下げ相場の時はうまく機能しないことが多いので、信頼感に欠けると言わざるを得ません。
そこで、こうした下落時の中での基準となるものを紹介しておきたいと思います。
・新安値銘柄数:約240銘柄
(恐慌時の目安は300〜500銘柄)
・日経平均の25日移動平均線乖離率:-2.3%
(恐慌時の目安は-10%超)
・騰落レシオ:80.78
(恐慌時の目安は60以下)
・信用評価損益率:-10%くらい??
(恐慌時の目安は-20%)
・空売り比率:41.5(4/10)
(恐慌時の目安は40超え)
・日経VIX指数(恐怖指数):21.19
(恐慌時の目安は30〜40超え)
こうして見ると、下落時の投資家心理を計る指標はいろいろあります。
しかし、どれも恐慌とよばれる市場暴落の値を示してはいません。
強いて言えば、空売り比率の高さが目につきます。
ただ、直近のところで急激な変化を示しているのはこのVIX指数と呼ばれるものなのですが、実は日本以外に米国VIX、欧州VSTOXXがあります。
特に厳しい数値が出ているのは上記の日経VIXではなく、欧州VSTOXXです。
総じて欧州VSTOXXは日経のものを下回っているのですが、昨晩22ポイントを上回って日経VIXを上回ってきました。
本日は日銀も4/6以来の下支えに動いたと見られますが、売買高の低迷を見る限り市場参加者が極めて少ない状況と言えます。
そのような中で、欧州での恐怖指数が急上昇しているということは欧州勢のリスクオフ姿勢が波及してきていると推測ができます。
そこで、昨日の欧州マーケットを見てみると総じて小動きだったのですが、大きな値動きを示していたのが2つありました。
ロシアとトルコです。
ロシアは-2.62%の下落、トルコは3.10%の上昇となっていました。
地政学リスクの高まりと聞くと、どうしても足元の北朝鮮の動向と結び付けてしまいがちなのですが、市場下落の主因となっているのはむしろシリア情勢にあると解釈した方がよいのかもしれません。
まだ不勉強なので、この市場メカニズムを解明できるように宿題としたいと思います。
これまで当コラムでは3/15のマザーズ市場急落による市場センチメント悪化が足元の下げ相場につながっているとしてきましたが、その裏で脇役だった海外勢の売り仕掛けが主役に躍り出てきたと言えるかもしれません。
ですから、不安な方は今晩の欧州マーケットを注意深く見ておくとよいかもしれません。
しかし!
中には今日の大引け前の動きを観察していた方もいらっしゃるかもしれませんが、ソフトバンク(9984)をはじめファーストリテイリング(9983)やファナック(6954)などの値がさ株、東京海上HD(8766)などにも大口の買い(裁定??)が入ったことは大きな転換サインと言えるかもしれません。
【 相 場 の 格 言 】
『相場は高値圏では強く見え、安値圏では弱く見える』
それでは、また会員様の喜びの声が聞けることを楽しみにしています。
執筆:加藤あきら
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