株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

(一社) 人工知能学会:18801(公社)日本証券アナリスト協会:01159

あすなろ投資顧問

2018-04-09 17:00:00

加藤あきらの投資戦略室

市場のノイズと強気心理の戦略

本日のお取り組みもお疲れ様でした。

先週末の朝方にあったトランプ米大統領の中国に対する追加関税と、パウエル米FRB議長講演がまたしても米国市場の激震を呼び起こしましたが、日本市場への影響は限定的なものに収まりました。

とはいえ、最近の中小型株は投資家心理の冷え込みもあってか下げた後の戻りが鈍く、やはり米国市場の動きに警戒感を露わにしている様子が窺えます。

日経平均などの指数ベースでは売り方から買い戻される株などもあってしっかりとした動きですが、全体としては明らかに売り優勢の1日であったと言えます。

ただ、今の市場が貿易戦争懸念で下げているとされていますが、この真偽はやはり疑わしいところです。

以前にも当コラムで書かせていただいておりますように、米中貿易戦争の懸念は、秋の米国中間選挙に向けた選挙対策という側面が強いことに変わりはなく、米国の貿易赤字が増えている最大の要因は、米国経済が拡大を続けているために、米国の輸入自体が過去最高の水準まで増えている点が大きいと言えます。

先週末の雇用統計では、雇用者数の伸びは市場予想から半減している一方で平均賃金はわずかに伸びており、実体経済を考えると労働市場は堅調を維持していると言え、同時に、それだけ個人消費も高止まりしているであろうことが推察されます。

ただ、雇用統計結果に対するところでパウエル議長の金融引き締めの方向性に変化がなく、トランプ政権においては金融経済から労働経済を重視する過程で、それぞれの部分的なネガティブ材料だけが市場の焦点にされてしまっていることが米国市場が軟化している本当の理由と言えそうです。

最も影響が出やすいと考えられる為替動向を見る限りでは、影響は限定的といえ、むしろこのままドル高になれば輸入額は減少していくものと思われます。さらに、旺盛な消費を賄うエネルギー面でもシェールオイル革命によって他国からの原油依存を抜け出し、逆に輸出に回せるようになれば米国の貿易収支は自ずと改善するはずなのです。

つまり、何度も申し上げるようですが、米中の貿易戦争が本当に深刻化すると考えて株式を売っている向きは少ないと考えられます。

本来ならば、昨今の市場変動の大きさについて、パウエル米FRB議長もさすがに言及するだろうとの期待も大きかったと思われるのですが、これが放ったらかしであったために米国市場の動揺が大きかったと考える方がよほど合点がいくのではないでしょうか。

また、市場が下げると投資家心理も下を向くのは相場の常ですが、貿易戦争の行方よりも警戒しておくべきはNASDAQ市場の動向で、NYダウなど他の指数に比べるとまだ調整余地を残しているように見えることです。

おそらく今週水曜のフェイスブックCEOであるマーク・ザッカーバーグが先だっての個人情報流出事件をうけて、上院で議会証言を求められておりますが、その結果次第では一時的に下振れることも想定シミュレーションに入れておく必要があるのでしょう。

ただ、これも米国メディアが日本のモリカケ問題のように大事にしてしまっているフシもありますので、売り仕掛けの一環と捉えておいてもよいかと思われます。

よって、私の見方としては、市場の懸念材料は今週で大方の不透明感が和らいでくるとみており、重ねて申し上げるようになりますが、後から振り返れば良い仕込み場だったんだなと思うようになるのではないかと考えています。

買い方、売り方どちらにとってもこれからは否が応でも決算発表シーズンに突入してまいりますし、おそらく現在の株価水準で決算期待のプレミアムが乗っていたり、ガイダンスリスクの大きい株はそれほど多くないとみられます。

すなわち全体的にはモリカケ問題や貿易戦争懸念のニュースでも下げ渋る動きが出てますので、遅かれ早かれ水準訂正の動きが出てくるでしょう。方向感としては再び上を向き始め、中小型株においても順次持ち直しの動きが広がってくるものと思われます。

株式市場は悲観と懸念後退を繰り返して神経質な展開を続けていますが、薄商いの中で以前公開した【あすなろドリームカルテット-加藤銘柄-】と【加藤あきらの軍師銘柄】がそろって出直りってまいりました。

ホルダーの方は今か今かと待ち詫びていらっしゃることでしょうが、お待ちいただく価値のある企業だと思っていますし、もっと市場全体に知らしめてあげたい銘柄でもあります。

いずれ話題にのぼってくると思いますので、今はじっとその時をお待ちいただければよく、その他のあすなろ銘柄においても同様のことが言えるかと思います。

私自身、こういった局面で我慢しきれず行った見切り売りはただただ早売りであったことを後悔してしまう経験があり、自分の心の弱さを深く反省したものです。

今朝方の売り一色からは徐々に自律反発の動きが所々でみられてきましたので、相場はまだこれからです。リスクをうまくコントロールしながら今週の1週間を強い気持ちで取り組んでまいりましょう。


【 人 生 の 格 言 】
『 めまぐるしく変化する時代において、必ず失敗する戦略がある。
  それは一切のリスクを取らないという事だ 』
(フェイスブックCEO マーク・ザッカーバーグ)

それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日紹介した銘柄】
【あすなろドリームカルテット-加藤銘柄-】
【加藤あきらの軍師銘柄】


執筆:加藤あきら

無料新着記事

記事一覧へ

今ご登録で特典5銘柄+大石銘柄+5000ptをプレゼント!

今すぐ無料登録 クリック