【緊急フォロー】2月VIXショックの再来も好機到来か
昨晩の米国市場ではNYダウが831ドル安(▲3.15%)の急落となり、本日は市場が大きく動揺することによって大幅安スタートが予想されます。
日経平均先物は時間外で23000円を割り込み、22695円まで瞬間的に売り込まれておりますが、その後は徐々に戻す動きとなっています。
米株急落の背景には確信的な売り材料は見当たらず、大きく買われていたテクノロジー株の利益確定売りが一斉に噴出した格好となっています。
過去のショック時と共通するのは、2月に米国の債券金利が3%台に急騰し、株式市場が暴落に見舞われたことが記憶に新しいですが、VIX指数(恐怖指数)が跳ね上がり「VIXショック」とされた経緯があります。
今回の下げに関してはこの時をフラッシュバックする投資家も多いとみられますが、先物市場ではアジア株の下落に対するヘッジ売りの要素も大きいため、前回同様に下げ止まりを確認した後、買い戻しのリバウンドがみられることでしょう。
割高な水準まで買われたハイテク株の利益確定売りに短期筋の売り仕掛けで機械的なアルゴが発動したとみれば影響は一過性のものにとどまるとみられ、およそ1ヶ月後には何事も無かったかのように現在の水準を回復する状況も想定されます。
前回と大きく違う点は、為替市場での反応が限定的であることと、空売り比率がこれまでの上限に近い45%近くを断続的に記録している状況で短期筋主導の相場展開になっていることです。
よって、個別株に与える影響としましては瞬間的な下落率は大きくなるかもしれませんが、マグニチュードは前回を下回るとみられます。これまで大きく買われているような銘柄は除いて、主力株の下落率はおよそ3〜5%、中小型株の下落率は6〜9%程度が妥当とみられ、それ以上に下げるような水準は売られ過ぎと判断してよいかと思います。
当然、信用取引にかかる追証の発生や回避売りなどで下げが加速する面はあるかと思われますが、一時的なポジションを調整しておくという場合であれば上記を目安に指値売りを活用していただくのがよいでしょう。
また、ある程度ポジションを控えめに取り組んでいる投資家にとっては久々の買い場到来と言えます。過去よりも株価水準が高い位置にありましたので下落幅は大きく感じますが、NYダウ3%下落は今週始めに上海市場が3%下げたものと大差ありません。
世界的にリスク資産をキャッシュ化する動きと、これから迎える米国の企業決算前で自社株買いが制限されているタイミングを狙い撃ちした短期筋の売り仕掛けが重なっての急落と考えられます。
すなわち、年初来から大きく日本株を売り越してきた海外勢が無理矢理にでも安く仕込むための動きと穿った見方をすることもでき、今年の年末を見据えた場合には“年内最後の買い場”となってくるということです。
いずれにしろ、日米ともに実体経済の指標や企業決算などは非常に良好で、これから迎える決算シーズンを通過した後には急落前の高値を更新する銘柄がどんどん出てきてもおかしくないかもしれません。
あすなろ投資顧問では過去にもこうした急落、いや、それ以上の市場暴落を何度となく乗り越えてきた実績があり、今回のような急落局面はまさしく“天与の買い場”であったことを証明してきました。
思い出してみてください。
2月に暴落に見舞われた日経平均は年初の高値24129円を更新した事実があります。下落局面こそ投資家の資質が問われますが、弊社では冷静に買い場と捉えています。
日頃からお伝えしているとおり、ポジションの管理をしっかりと行って強い気持ちで市場に臨んでください。
【 相 場 の 格 言 】
『相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく』
執筆:加藤あきら
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