米企業の決算一巡と見直し買い
市場は6日ぶりに反発らしい反発でしたので、投資家の皆様もようやくホッと一息つけたところかと思います。
昨晩の米国市場はすさまじい乱高下でとても人間の売買とは思えない値動きでしたが、インチキなアルゴ取引で日経平均先物は20800円どころを2回叩いてきました。
今回急落した要因が未だに明らかになっていませんが、需給要因によるものだとすればこのまま底入れしてくる期待感も高まってきそうです。
先週木曜日の衝撃的な急落でとたんに膨らんだ追証発生に伴う売りは間もなく収まり、この相場に生き残った生存者たちの安値争奪戦が繰り広げられることになります。
今日の反発はほんの序章に過ぎないでしょう。
おそらく先週の下げの恐怖感からまだ立ち直ることができず、積極的に動くことができない投資家も多いことと思われます。
でも、それが通常の感覚です。
さらに大半の投資家は11月6日の米国中間選挙までは様子見と決め込んでいる可能性も高そうです。
それも通常の感覚・・・かもしれませんが、それでは本当に欲しかった株の下値圏を取り逃がしてしまう可能性がありそうです。
今日は年初来安値に接近する値ごろ感から買い向かった個人投資家もいらっしゃるかもしれませんが、それだけでは売買代金が4兆円を超えることはありません。
明らかに機関投資家、それも相当大きなクジラ(年金基金)が動いた可能性がありそうです。
だとすれば、日経平均・TOPIXは底入れしてくると思いますし、投資家心理が改善すれば遅れてマザーズ・JASDAQも底入れしてくることでしょう。
ただし、日経平均が23000円回復してきてから、TOPIXが1750ポイント回復してからでは手遅れになる可能性があります。
世界中の投資家が注目する米国動向ですが、米国の企業決算はまもなく一巡して、日本の企業決算が本格化してきています。外部環境ばかりを気にする時期ではありません。
今日引け後のソニー(6758)や任天堂(7974)、さらには大きく売り込まれていたローム(6963)などの半導体にみられるように、見直し買いから大幅反発してくるものが続出してきてもおかしくありませんね。
規模感は少し劣りますがレーザーテック(6920)も久しぶりに注目されました。昨日の決算発表をうけて今日はストップ高まで買われています。
さらには、安倍外交の日中友好で中国関連株のコマツ(6301)やファナック(6954)などの機械株が底入れしてくるのもそろそろだと思います。
出直り機運の高まった日本市場で重要なキーワードは“見直し買い”です。それ以上でもそれ以下でもありません。
期待しては裏切られるのが市場の常ですので、冷静に日本企業の底力を見極めて“見直し買い”していきましょう。
【 相 場 の 格 言 】
『 資力以上の取引をするな。資力以上の建玉は災難を招く。
大きな建玉は市場のちょっとした高下にも恐怖を与え、判断を狂わせる。 』
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
ソニー(6758)
任天堂(7974)
ローム(6963)
レーザーテック(6920)
コマツ(6301)
ファナック(6954)
執筆:加藤あきら
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