市場持ち直しの期待と追加波乱への警戒
決算プレイが際立った今週もようやく週末を迎え、米国株式、原油など日本市場に影響を与えた波乱要因もだいぶ織り込んできました。
昨晩の時間外でも日経先物は非常に不安定な動きでしたが、どうやら今週の21500円は死守できたようです。
おそらくサウジやイランの話もどこまで本当か分かりませんが、どちらも株式市場の売り材料に利用されたのは事実で、ここからは不気味に安定していた為替市場に波乱が起こるのか監視レベルを強化しておく必要があります。
これまで落ち着いた値動きを続けてきた為替市場では通貨オプションの円買いコールが注目され、リスク回避の動きが株式市場の重しにもなっています。
売買ボリュームが膨らまないのも投資家の手控えを誘発している表れでしょう。
背景にあるのは英国のEU離脱(ブレグジット)問題とされています。
せっかく離脱合意案が内閣の承認をうけたものの、ラーブEU離脱担当相がまさかの内閣を離脱してしまい、「離脱するところが違うだろ!」とツッコミをされそうな情勢になったためです。
ブレグジットに関しては議会に持ち込まれ、ここからはさらにメイ首相の手腕が問われるところです。
メディアが注目を集めやすい米中貿易戦争の陰で、こうした小出しから売り材料を持ち込んでくることもありますので、英国の動向にも多少は注目しておいた方がよいのかもしれないですね。
メディアを利用した売り仕掛けはこれまでにも幾度となくありましたが、対処法はリスク許容度に合わせたポジションの調整とリスクヘッジ手段をもつことです。
昨日のコラムを参考に想定のレンジを外れるような動きを見せる時は何かしらの強い力が働いていることに他なりません。
先物プレーヤーは売りを交える方もいらっしゃるかもしれませんが、個人ではダブルインバース(1357)などでヘッジしておくに留めておくとよいでしょう。
基本は足元のブレグジットの行方や月末のG20開催にちなんだ米中交渉の進展に目を光らせつつ、来週の米国感謝祭あたりから市場の風向きが変わってくることをメインシナリオとしておくのがよいかと思われます。
外部環境の不透明感があるから手控えるという投資家は多いかもしれませんが、外部環境の影響関係なく上昇材料がありそうな銘柄を保有するというのも投資家です。
例えば内需系に絞り込んで、底堅さを見せるようになってきたヤマダ電機(9831)や攻め気の【セレブリティまんもす銘柄】を仕込んでいくというのも良いと思います。
あくまでも視点は銘柄自体の需給状況と、市場全体の地合いも無視できませんので、為替市場の影響を受けにくい銘柄で選定をシビアに行っていきましょう。
【 相 場 の 格 言 】
『 良いトレードとは、自分のアイディアを追い続けていく信念と間違いを認める柔軟性の間の微妙なバランスで成り立っている。 』
それでは来週も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
ダブルインバース(1357)
ヤマダ電機(9831)
執筆:加藤あきら
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