個人投資家が主導権を握りたい相場
昨晩の米国時間で為替市場が円高に振れてきたことで、日本株は4日ぶりに反落となりました。
昨日、要注目とした米FOMC議事録では、12月の利上げ決定時のメンバーのスタンスが明らかとなり、強引に利上げを断行したものとはかけ離れた姿が浮かび上がってきました。
彼らの他にもアトランタやシカゴの連銀総裁のハト派発言などが重なり、ドル安に拍車をかけて、特にユーロ/ドルが大きく急伸しています。
やはり要人発言で動く相場は風見鶏的な色合いが濃いですので、非常に注意が必要です。
この流れの中で次に注目されるのは、おそらく来週のG20財務省・中央銀行総裁代理会議となり、ここで協調して政策総動員が発動されるかどうかでしょう。
新興市場も昨日あたりから戻り一服感が出始め、序盤は粘っていたのですが、やや売り物に押されて日経平均の下げに引っ張られてしまいました。
ただ、そこまで悲観する状況ではなく、相対的には大型株指数よりも小型株指数の方が小さかったですし、個人投資家にとって小型株優位の状況は続いているとみてよいでしょう。
市場では円高が重しのリスクオフ要因もありながら、小型株はキャンバス(4575)にみられるようなバイオ材料、大型株は原油回復に伴うエネルギー関連の逆行高など動きがみられています。
エネルギー関連では国際石油開発帝石(1605)だけでなく、東京ガス(9531)などのディフェンシブ株や太陽光発電のレノバ(9519)などに資金が向かっています。
本日の『後場の注目株』にも取り上げられたタウンニュース社(2481)はかつての地域新聞社(2164)の相場を彷彿とさせるような、怪しげな低位株にも資金が集まっています。
どうやら玉虫色の相場展開となってきましたが、機動力に勝る個人投資家にとっては主導権を握りやすい相場とも言えます。
限られている市場の資金の行方を監視しておきつつ、成長期待株の下値を拾っていきましょう。
【 相 場 の 格 言 】
『 日数は罫線に優先する 』
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
キャンバス(4575)
国際石油開発帝石(1605)
東京ガス(9531)
レノバ(9519)
執筆:加藤あきら
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