本日のお取り組みもお疲れ様でした。

日経平均は207円高、先物の動きは来週12日の4月SQが近づくにつれて値動きはぼちぼち激しさを増してきています。

どうも直近のマーケットの上値が抑えられている要因、逆風は新年度入りに伴うファンドの益出し売りと解説されているようですね。

アノマリーの一つとしては間違っていないと思いますが、おそらく市場が身構えているのは他にもありそうです。私は昨日飛び込んできたニュースの影響が大きいと思います。

いつかは来ると思っていましたが、中国の次は日本とされる「日米貿易交渉」が4月15日・16日で調整中と報じられました。

渦中の米中貿易交渉は、本日から閣僚級会議の場をワシントンに移し、これに対する懸念がなんとなく収束に向かってきたかなと思った矢先です。

このニュースは否が応でも緊張感が高まってしまいますね。

日本側はモノに限った物品貿易協定（TAG)の交渉にとどめることを望んでいますが、米国側はサービス分野も含めた包括的なFTA締結を望んでいるものとみられ、この間には大きな溝があります。

これに対応する茂木経済再生担当相には、ただでさえタフな交渉になることが予想されますし、為替条項など市場に影響の大きそうな案件もありますが、頑張ってもらいたいです。

足元の株式市場は年明けからのバイオ、5Gに続くテーマ探しに奔走しているとみられ、AIやゲーム、そしてカジノ、新元号といった短期物色が主流となっていますね。

当コラムでは3月から次のテーマに浮上する可能性のあるものを取り上げてきましたが、皆さんは何が来ると思いますか？

ひとまず押さえておきたいのは、本日から3日間に亘って東京ビッグサイトで開かれるAI・人工知能EXPOにからむAI関連ですかね。

他方で気になるのは、昨日のバイオ株値崩れや新興市場に吹き荒れた花冷えの突風で投資家心理に下押し圧力がかかる中、台頭してきたのはビットコインに代表される仮想通貨、暗号通貨の一斉高でした。

今年6月に予定されているG20首脳会議では、仮想通貨が議題にあがるとみられ、規制強化と技術革新を進めていく上でのルール作りが話し合われるようです。

こうしてストーリーを組み立てていくと可能性はありそうですね。

また、昨日夕刊では韓国が日本に先がけて5日に5G通信の開始が報じられており、担うのは韓国通信大手3社のSKテレコム、KT、LGユープラスです。さらには米国でも通信大手のベライゾンが11日から5Gサービスを開始する予定です。

日本ではNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手3社が準備を進めており、総務省は10日に5G実施に向けて第1弾の電波を割り当てる方針になっています。

スケジュール的には今秋の一部商用化、本格的なサービス開始は来年2020年の予定となっていますね。

いま一度、5Gが市場の筆頭テーマとして活況になる可能性も捨て切れないですし、先行する韓国、米国でどのような経済現象を巻き起こすのか等、チェックしておきたい話題だと思います。

さらにさらに、仮想通貨、5Gときて、外すことができないのは3月末のコラムでも要チェックとお話したサイバーセキュリティの話ですね。

※3/29加藤あきらの投資戦略室『年度末は重要情報が盛りだくさん、投資のヒントも』

新元号発表のお祭り騒ぎの横で、政府のサイバーセキュリティ協議会発足のニュースが出ています。

これに関しては、すでに3/16のコラムでも一足先に注目情報としてお伝えしておりましたね。

※3/16加藤あきらの投資戦略室『日本の未来を変える会社に注目』

こうして時系列で3/16、3/29、そして4/3を並べてみると、株式市場の裏で新しい時代に向けたテーマが着実に育っていることが見て取れますね。

上記で取り上げたいくつかのテーマも注目していますが、個人的には5G、仮想通貨、どちらの技術にも必須となるであろう基盤技術のブロックチェーンに大注目しています。

小さな芽を大きく育てるのが投資の醍醐味であるとするならば、ぜひサイバーセキュリティがらみの情報に対する感度を高めておいてほしいと思いますね。

というわけで、本日は懐かしのFFRI（3692）とアドソル日進（3837）、デジタル・インフォメーション・テクノロジー（3916）、ニーズウェル（3992）、アズジェント（4288）、シグマクシス（6088）などのセキュリティ関連に焦点を当てておきましょう。

ちなみに上記は銘柄コード順です(笑)。

テーマを絞ってもどれが噴き上がるかはモグラ叩きゲームと一緒なので、幅広く監視の目を光らせておきましょう。


【 相 場 の 格 言 】
『得意淡然(たんぜん)、失意泰然(たいぜん)』

それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日ご紹介した銘柄】
FFRI（3692）
デジタル・インフォメーション・テクノロジー（3916）
ニーズウェル（3992）
アズジェント（4288）
シグマクシス（6088）

執筆：加藤あきら