本日のお取り組みもお疲れ様でした。

本日は平成受渡しが最後となる立会日ですが、値上がり銘柄数は1,235、値下がり銘柄数は779で後場の持ち直しが際立ちました。しかし売買代金は2兆円割れと低調でした。

昨晩の米国市場もほとんど動いていませんでしたし、大型10連休前で閑散相場になっていますね。

朝方から為替のドル円が急速に円高に振れて株式市場は冷や水を浴びせられた形ですが、GWを前にしたポジション調整が起こっていますね。

とくに今年は大型10連休で銀行も窓口休業となるため、為替市場では日本の輸出企業から実需でまとまったドル売りがあったものと推測されています。

為替市場でもスワップが11日分ついたり、株の信用取引にかかる金利、逆日歩が11日分かかるということで、本日は特異日となります。

こうした特異日や個人投資家のストップロスを狙ったヘッジファンドの売り仕掛け、買い仕掛け、さらにその思惑を裏読みした売買などが入り乱れて、よく分からない動きをする部分もあったかと思います。

ただ、本日を通過したことでようやく昨日10時頃にみられたような機関投資家の利益確定売りや大型10連休前の警戒売りなども和らいでくると思われますので、特に市場が急落するようなことには至らずよかったと思います。

正直、この23日は個人的にかなり警戒していたところで、この前【加藤あきらのビッグマネー銘柄】にご参加された方には、専用のアフターフォローメールで身構えておくようにアナウンスしておりました。

人知れず難所を越えたところで、加藤銘柄も順調に上値を伸ばす動きが続いていますね。明日以降は売り圧力が和らいでくるとなれば、上昇加速につながってくることでしょう。

日経平均はさすがにファーストリテイリング（9983）の息切れとともに調整を強いられていますが、内需株の持ち直しで下値は固いですね。

4月から内需株⇒外需株に資金シフトしていた動きがまた今週に入って外需株⇒内需株に巻き戻されている印象です。

もしかすると細かく利益確定しながら全体を水準訂正の動きで、中にはファーストリテイリング（9983）やファナック（6954）などの逆日歩がついた銘柄を買い仕掛けで踏み上げさせたりというのを交えているのかもしれないですね。

中小型株ではパイプドHD（3919）のように売り買いが激しくなってきたものもありますね。

市場としては米トランプ政権のイラン産原油禁輸を解除していた政策を見直し、日本を含む8か国に対して5月1日までの輸入全面停止を求めたことに注目が高まっています。

原油市場ではWTIが昨年末以来の高値となる66ドル/1バレルをつけて上昇が加速、さらにイラン側もホルムズ海峡を閉鎖する準備があることを匂わせるなど、原油需給が逼迫しそうな材料が出てきています。

私が年明け以降で強気を維持しているのは、米国や中国の株式市場が堅調であることもそうなのですが、何よりもこの原油市場の動きがリスクマネーの動きを表すと証券会社時代に何度も教え込まれたからです。

参考までにですがNN原油ブルETN（2038）は本日の高値更新によって、昨年末以来のパフォーマンスで83.65％を叩き出しています。

よく見れば、日経平均と同様にようやく200日移動平均線を超えてきたあたりですね。

今年はこの原油価格が1バレル80ドルに達するとの見方もあり、米国株や中国株から出遅れていたとしても、原油と連動性がある景気敏感の日経平均は原油と連れ高していく可能性があります。

仮説ですが5月に米国がイラン制裁を強めたとして、イラン側がそれに対抗してホルムズ海峡封鎖となれば産油国からの原油供給がストップして需給が逼迫しますよね。

原油価格が高騰を見越したヘッジファンドなどのリスクマネーが原油市場に流れ込むと同時に世界のリスク資産も連れ高する可能性があるかもしれません。

日本市場が10連休の間に原油だけでなく株式、新興国通貨など世界のリスク資産が軒並み上昇していた場合には、連休明けでヘッジ売りポジションに買い戻し圧力が一気に襲い掛かってくることも想定しておかなければなりません。

先物などを売ってリスクヘッジのつもりが、こうした国際情勢の背景を知らずにリスクを抱え込んでしまっている可能性もあります。

投資家は株価の動きだけでなく「知っておかなければいけないことを知らないリスク」を1つ1つ解消して、日頃からリスクを管理していくことが大事ですよね。

地政学リスクはここにきてダウンサイドだけでなくアップサイドの材料にも化けてきていますので、注目しておきましょう。


【 相 場 の 格 言 】
『休むとはただの休みと思うなよ、次の仕掛けのもととなるなり』

それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日ご紹介した銘柄】
パイプドHD（3919）
NN原油ブルETN（2038）

執筆者：加藤あきら


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