株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2019-08-15 17:00:00

加藤あきらの投資戦略室

アルゴ売りプログラム発動でも下落の真相はまだ不明

本日のお取り組みもお疲れ様でした。

台風10号の西日本上陸でお盆休みのUターンに直撃してしまうとのことで、西日本にお住いの方におかれましては十分にお気をつけてお過ごしください。

東京も夕方からドシャ降りの天気模様になっております。

さて、株式市場も大荒れとなっております。

昨晩のNYダウは800ドル下落で今年最大の下げ幅を記録した模様、、、荒れています。

きっかけは色々複合的な要因があると思っていますが、主因は景気後退懸念が本格化したことです。

これはあくまで懸念が本格化したということであって、事実として急に景気後退するはずはありません。

米国の債券市場では2年債と10年債、短期・長期の金利に逆転現象が起き、これを逆イールド現象と呼んでいます。

この逆イールド現象が起こると、だいたい20ヵ月後くらいに景気後退になるというものです。

株式市場は景気に先行して動きますので、その手前の段階からそれらしき〇〇ショックに見舞われる経験則があり、それを懸念してリスク回避の動きが出てきていると言えます。

ただ、おそらくですが昨晩のNYダウはあらかじめこの逆イールド現象が起こった時に売りプログラムが組まれていたアルゴリズムが暴走したものと言え、単なるフラッシュショックに近い下げだったと思います。

ですので、これが単なるオーバーシュートしただけの可能性もあり、下落の本当の理由がこれから出てくる可能性も考慮しておかなければなりません。

私は8月の下落相場がこれで終わるとも考えておりませんが、少なくともこれから起こり得る展開は投資家にとってとても重要な局面にさしかかってくるものと考えています。

簡単に言ってしまえば、下落⇒重要な節目割れ⇒各国が緊急で協調プログラムを検討⇒金融当局が政策発動⇒政府が財政出動、とこんな流れで、景気後退が本格的になる前にあらゆる手段を尽くす動きになってくるでしょう。

米国も中国もお互いに意地を張り合っている場合では無くなります。

すでに米国は中国が農産物をなかなか買ってくれないため、日米貿易交渉の一環で農産物の輸入拡大を迫ってきています。

トランプ米大統領は農業従事者を守るのに必死です。不法移民対策も強めてきていますしね。

中国は中国で香港デモ沈静化に軍隊を出動させて、もはや貿易交渉どころではありません。

米中ともに対外的なメンツを気にしている場合でなく、内政に手を打たなければ政権基盤が揺らいでしまう事態に追い込まれるからです。

ですから、いずれにしても向こう1ヵ月くらいの間で世界の情勢は様変わりし、緊急事態に対して各国協調の態勢が組まれることになっていくと思います。

そこに待っている未来はいつか来た道ですね。

2000年のITバブルも1998年6月に逆イールド現象が発生し、そこから強烈なバブル相場に発展しています。

リーマン・ショックが起こる前の2007年、この頃は新興国・資源バブルで高金利通貨が軒並み買われたり、原油が150ドル近くまで上昇しましたね。
この時にも実は2005年12月の時点ですでに逆イールド現象が発生していて、その後には強烈なバブル相場に発展していったわけです。

そしてお祭り騒ぎが終わった後はバブル崩壊・・・とそんな流れが歴史上、何回も繰り返されてきました。

今回もいわば非常によく似た状況と言え、これからバブル相場に突入して、いずれ崩壊する、そんなシナリオを想定しておいてほしいと思います。

相場の本質的な状況をよく観察しながら、来たる大相場に乗る準備をしておきたいですね。

最後に、本日の銘柄はプロシップ(3763)、ピックルスコーポレーション(2925)をご紹介させていただきます。


【 相 場 の 格 言 】
『十人が十人寄るときは決してその裏くるものなり』

それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日ご紹介した銘柄】
プロシップ(3763)
ピックルスコーポレーション(2925)

執筆者:加藤あきら

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