そこじゃないでしょ?:NISA制度見直しに関する個人的見解
「金融庁は2023年度の税制改正に向け、少額投資非課税制度(NISA)を恒久化するよう要望する。」との報道が日経新聞に掲載されました。
会員様各位と同じく、「市場関係者」の1人として、この場を借りて私見を述べさせていただきます。
私、個人的にNISA制度には全く興味がありません。
「非課税」という面には大いにそそられるのですが、その「非課税」の「権利」を得る為の「縛り」が、投資を行う上での選択肢を狭めているように感じるからです。
そもそも、「投資」なのか「準貯蓄」なのかという線引きからして曖昧であるように思います。
安全性を重視した「投資運用」の受け皿として、「つみたてNISA」が用意されている点には賛成ですが、個人投資家の株式への直接投資自体に、抜本的な制限を設けていないのですから、取引手法に制限を設けている「一般NISA」は、正直なところ、関係省庁の単なる「いいわけ」程度にしか捉えておりません。
一般論として、「投資」の3大ポイントは、「長期」・「分散」・「積立」とされています。
かなり乱暴な逆説を申し上げるのであれば、「長期」・「分散」・「積立」でなければ、「投資」ではなく「投機性」こそが増大します。
「つみたてNISA」は、長期投資を前提に少額ずつ積み立てていくことで「資産形成」を目指す投資手法です。
「準貯蓄」的な位置づけと申し上げて宜しいでしょう。
ですが、「投資」である限り、「元本」は保証されません。
投資の成果がマイナスになる可能性があるからこそ、株式投資はリスク商品に対する投資であるわけです。
一方で、投資の3大ポイントのひとつが「長期」なのですから、長期にわたってリスク資産を保有している事への「不安感」が投資家にはついて回ります。
ゆえに、「短期」で株式投資で成果を上げたいと思う個人投資家が、圧倒的に多い事が実情でありましょう。
「資産形成」ステージと「資産運用」ステージは、根本的に異なるという事を会員様各位は既にご認識いただいている事でしょうが、「一般NISA」、もしくは株式への直接投資は、「資産運用」上のひとつの手法として、株式投資を利用しましょうという事であって、
逆説的に申し上げるのであれば、「つみたてNISA」は「資産運用」ステージには不向きな印象です。
NISA口座での信用取引は認められていません。
個人投資家による信用取引は、信用取引口座を設ける証券会社側に自制・規制を求める一方、投資家自体には法的制限はなく、選択肢の「自由度」はある程度維持されています。
何を申し上げたいのかと言うと、そもそも、個人投資家の信用取引を法的に制限するか、
それをしないのなら、NISA口座でも信用取引を認めるべきではないか、という事です。
会員様各位が、一般口座や特定口座にお預けになっている上場株式や株式投資信託等を、NISA口座に移す事は制度上できません。
NISA口座は、NISA口座内で新たな資金で買い付けた上場株式や株式投資信託等のみ保有できます。
また、NISA口座で保有している銘柄を代用有価証券として活用することはできません。
現状では、「つみたてNISA」と「一般NISA」の併用もできません。
「つみたてNISA」では、投資対象が投資信託やETFに限定されている点は画期的だと思いますが、ならば、株式投資に使える「一般NISA」に関しては、リスク管理の重要性を徹底的に指導する事を条件に、「信用取引」も、「つみたてNISAとの併用」も認めるべきであるように思う次第です。
本日の日経新聞の報道にもありましたが、NISA制度の変更に伴い頭を抱えているのは、システム整備案件が増大する証券会社でしょう。
個人投資家の投資の選択肢・自由度をキープしつつ、投資家保護を徹底しつつ、「貯蓄から投資へ」を促進する為にNISA制度の見直しを行う、その負荷は、証券会社をはじめ金融商品取引業者が負う・・。
なんて、実は、株式市場を取り巻く環境にとっては大した意義は無い、と考えるのは私だけでしょうか?
未曽有のパンテミックを経験した日本経済は、企業も個人も投資家も皆、少なからず疲弊しているはずです。
期限付き(3年希望)で株式譲渡益に対する課税を10%に引き下げるよ、その代わりその間の個人投資家の新規の信用取引には制限を設けるよ、NISAは「つみたて」のみに一本化するよ、といったような、思い切った抜本的改革こそを望みます。
個人的には、NISA制度の見直しなんて、今回も単なる「お茶を濁す」程度のお話、関係省庁の「スタンドプレイ」に過ぎないのではないかと思う次第です。
NISA制度の恒久化?
問題・論点はそこじゃないような気がしますが・・。
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個人的に気になっている銘柄
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◆地域新聞社(2164)
◆デジタルプラス(3691)
◆アドバンテッジリスクマネジメント(8769)
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私のコラムで紹介した銘柄
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◆ジンズホールディングス(3046)[眼鏡販売]
底打ちから切り返しに向かい始めた初動と見ます。
出来高も上がってきました。
まずは5000円を目指しての上伸に期待。
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単発スポット銘柄の見解
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◆≪【即日公開】アベノミクスプライド銘柄(****)≫
続伸で一時年初来高値を更新!
第1ターゲット目前です!
利食い売りの準備をしておきましょう!
◆≪【あすなろ認定】短期高騰タイトルマッチ【3倍級銘柄】(****)≫
第2ターゲット到達目前!
目新しい材料が出ているわけではありませんが、
資源関連として物色されているのでしょう。
◆≪年末ジャンボ2021『あすなろウルトラBIG銘柄』【大当り10倍賞】(****)≫
本日も一時銘柄公開後の高値を更新!
上値追いの展開がしばらく続きそうですね!
◆≪穴株発見!宝石箱銘柄(****)≫
5倍候補銘柄、絶賛募集中です!
業績面の「足枷」が外れたこの銘柄、
株価が大きく飛び立つのも時間の問題かと。。。
まさに「穴」です。
執筆:木村泰章
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