【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第35弾)
~相場の観測~
【日経平均株価(週足)】=切り返しのタイミングを探る=
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前回は「上値トライへ」(記:8/19)として、以下のように述べた。
(前回の『着眼大局着手小局No.34』はこちら)
「下降トレンドをブレイクし、8月第二週には3月高値(K)28,252円を上回った。また、安値(L)25,748円は前安値(J)24,717円から切り上げる格好(波動の転換)となった。また、安値を結ぶ(J・N=下値支持線:下限)上昇トレンドが生じたことから上値トライへ進展した。」とした。
実際には、波動の転換も上昇トレンド上限に接近し、その影響を受ける格好で、9月7日には27,430円と反落した。ただ、直近の下げ幅1,792円は前下げ幅2,500円程度の範囲内となっている。
よって、現在は高値(O)からの下向きも、切り返しのタイミングを探る経過となっている。
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【日経平均株価2022(日足)】=短期、方向を探る経過=
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前回は「1月高値にトライ」(記:8/19)として、以下のように述べた。
「6月安値(H)25,771円以降の小さな三角保合い形成後に上放れた。また、上値抵抗線(21/9と・Gを結ぶ)に絡んだ小動きを挟んで大幅高となり、一気に3月高値(E)28,252円を上回り、29,222円(8/17)と急伸。安値(H)から3,451円、(F)25,748円からの上げ幅が3,474円と拡大している。また、前上げ幅3,535円(D~E)の水準29,283円、1月高値(A)29,332円および昨年11月高値29,808円にトライする経過となっている。ただ、上値トライの経過も直近高値までの上げ幅が3,500円程度となっていることや、トレンド上限水準(参照:週足に記載:29,800円~30,000円)に接近では一旦、騰勢も一服しやすい状況となる。また、安値(H)25,771円からの基調の維持には、反動安値幅が1,114円(I~J)ないし1,278円(H~I)程度に収まることが重要となる。これらの値幅を上回ると2,280円(21/10/16~11/16)、2,504円(E~F)程度へ拡大につながりやすい経過となる。」とした。
実際には、6月安値(H)25,771円以降の上げは、8月高値(K)29,222円を経て反落し、安値からの上げ幅3,474円(F~K)が前値幅3,535円(D~E)接近の影響も受ける格好となった。ほか、1月の年初来高値(A)29,332円接近もある。ただ、直近安値(L)27,430円までの下げ幅1,792円(K~L)は前値幅1,805円(4/21~F)の範囲内に収まっているが、直近の上げに対する半値押し(51%)から値を戻すも、高値(M)28,614円までの上げ幅が1,184円と前値幅1,278円(H~I)の影響を受ける格好で反落している。9月16日終値27,567円は、直近安値(L)27,430円に接近している。
よって、現在は直近安値(L)を維持し、高値(M)を上回ると高値(K)29,222円をうかがう動きとなる。さらに同高値を上回ると、上値トライが継続する経過となる。
その場合の主な上値は、以下の水準が挙げられる。
(1)29,283円=F+(E-D)
(2)29,404円=F+3,656円(21/8/20~A)
(3)29,868円=D+5,151(18/10月~12月までの下げ幅)
(4)30,363円=F+(A-D)
(5)30,756円=E+(E-F)
(6)31,787円=E+(E-D)
一方、高値(M)28,614円を上回ることができず、安値(L)27,430円を下回ると高値(M)以降の下値を探る動きの継続となる。下げ幅も2,280円(21/10/6~11/16までの上げ幅)、2,504円(E~F)程度へ拡大につながりやすくなる。
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【TOPIX2022(日足)】=短期、方向を探る経過=
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前回は「3月高値更新で上昇示唆へ」(記:8/19)として、以下のように述べた。
「6月安値(H)1,818p以降は、短期安値切上げ(H1,818p<J1,845p)を経て上伸。8月1には1,960pと6月高値(G)1,969p目前に迫ったあと7日間の揉み合いを経て急伸し、3月高値(E)1,991pを上回り2,006p(8/17)の高値に進んだ。また、安値(H)1,818pからの上げ幅も188pと前上げ幅140p(F~G)から拡大し、年初の1月5日の高値(A)2,039p、および昨年11月4日高値2,055pにトライする経過となっている。ただ、安値(H)からの基調を維持するには、反動安値幅が62pないし89p程度に収まることが重要となる。これらを超えると、113、120p、140p、151pなど、値幅の拡大につながりやすくなる。」とした。
実際には、6月安値(H)1,818p以降の上げは、高値(K)2,006p、上げ幅188pを経て反落した。ただ、直近の安値(L)1,915pまでの下げ幅は91≒89p(H~I)を経て1,986p、上げ幅65p≒62p(I~J)のあと1,938pと推移している。
よって、現在は安値(L)1,915pを下回らずに、高値(M)1,986pを上回ると、高値(K)2,006pにトライする動きにつながりやすくなる。さらに同高値を上回ると安値(H)1,818p以降の基調の継続となる。ほか、年初の1月5日の高値(A)2,039p、および昨年11月4日高値2,055pにトライする経過の継続となる。
その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)2,015p=H+(A-B)
(2)2,022p=H+(C-D)
(3)2,031p=H+213p(21/11/4~B)
(4)2,051p=H+(E-D)
(5)2,097p=K+(K-L)
一方、高値(K)2,006pを上回ることができずに、直近の安値(L)1,915pを下回ると高値(K)に対する下値を探る動きとなり、下げ幅の拡大につながりやすくなる。値幅は、113、120p、140p、151pなどが挙げられる。
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【マザーズ指数2022(日足)】=8月高値更新で基調継続へ=
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前回は「上値を試す経過」(記:8/19)として、以下のように述べた。
「6月安値(H)615p以降は徐々に値を戻し694p(上げ幅79p)をクリアし、次第高から高値(G)699pを上回り、上げ足を速め736p(8/4)と上伸した。上げ幅は121pと前騰落値幅124p(B~C)に迫っており、上値(戻り)を試す経過となっている。また、安値(H)からの基調の維持には、反動安値幅が31p(I~J)ないし、62p(H~I)程度に収まることが重要。これらを超えると一旦、下値を探る動きにつながりやすくなる。この値幅を超えると、79p(F~G)、84p(G~H)、109、111pなどへ拡大につながりやすい。」とした。
実際には、6月安値(H)615p以降の上げは、高値(K)761p、上げ幅146p(H~K)を経て反落した。ただ、直近安値(L)717p、下げ幅44pは前値幅62p(H~I)の範囲内にとどまって36p(L~M)の反発を見せている。
よって、現在は高値(K)761pを上回ると、安値(H)615p以降の基調維持から上値トライ継続となる。
その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)771p=H+(A-B)
(2)782p=H+167p(21/11/16~12/6)
(3)790p=H+(E-D)
(4)805p=H+(E-B)
一方、高値(K)761pを上回ることができずに、直近安値(L)717pを下回ると、下値を探る経過の継続となり、下げ幅の拡大につながりやすくなる。値幅は62p(H~I)、79p(F~G)、84p(G~H)、109、111pなどが挙げられる。
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【NYダウ工業株30種2022(日足)】=下方示唆も反動高値幅に留意=
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前回は「上値トライも基調の維持に留意」(記:8/19)として、以下のように述べた。
「6月24日高値(I)31,500ドル(上げ幅1,612ドル)以降は、安値(J)30,630ドル(下げ幅870ドル)を経て切り返し、高値(I)を上回り、短期の下値切上げ(H<J)形成を経て上伸した。上げ幅大きく、小休止を挟んで上げが加速し、前高値(G)33,248ドルを上回った。また、安値(H)29,888ドルから直近値33,761ドル(8/12)までの上げ幅3,873ドルは、年初の高値以降、最大値幅となり上値トライの経過となっている。ただ、安値(H)からの上昇率12.9%で、年初の高値から6月安値までの下げ(6,911ドル)に対する戻り率56.0%と半値戻しとなっている状況からスピード調整接近も。また、安値(H)29,888ドル以降の基調を維持するには、反動安値幅が870ドルないし1,612ドル程度に収まることが大事。これらを上回ると1,995ドル、2,410ドル、2,777ドルなど拡大につながりやすくなる。」とした。
実際には、6月の安値(L)29,888ドル以降の上げは、高値(K)34,152ドル、上げ幅4,264ドルと値幅4,167ドルが意識された格好で引き戻された。直近安値(N)30,822ドルまでの下げ幅が3,330ドル(K~N)と拡大し、前値幅3,136ドル(C~D)を上回った。
よって、現在は下方向が示唆されていることから、前値幅3,360ドル(G~H)程度に踏みとどまることができるか否かが焦点となる。下回ると下げ幅の拡大につながりやすく、前安値(H)29,888ドルをうかがう、下値テストの経過となる。
その場合、主な下値は以下の水準が挙げられる。
(1)30,792ドル=K-(G-H)
(2)30,111ドル=K-(E-F)
(3)29,985ドル=K-(A-D)
(4)29,909ドル=L-(M-L)
(5)29,888ドル=6月安値(H)
一方、下向きも反動高に留意。値幅としては、①870ドル、②1,236ドル、③1,612ドル、④1,995ドル、⑥2,410ドルなどが挙げられる。また、②1,236ドルないし③1,612ドルを上回ると、一旦、戻りを試す動きにつながりやすくなる。
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【ナスダック2022(日足)】=下方示唆も反動高値幅に留意=
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前回は「上値トライも反動安値幅に留意」(記:8/19)として、以下のように述べた。
「7月8日高値11,635pからの反落は、安値11,247p(7/13)、下げ幅406pと前下げ幅579p(G~H)の範囲内にとどまって切り返した。直近(I)は13,128pと上伸し、安値(F)10,646pからの上げ幅も2,482pと前上げ幅2,038p(B~C)を上回り、昨年11月高値16,057p以降最大の上げ幅が生じ、上値トライの経過となっている。ただ、昨年11月高値から6月安値までの下げ5,411pに対する戻り率44.3%、安値(F)からの上昇率22.5%の状況からスピード調整も。また、安値(F)10,646p以降の基調を維持するには、反動安値幅が579p(G~H)ないし961p(F~G)程度に収まることが大事。これらを上回ると1,052p(D~E)、1,670p(E~F)、1,802pなど拡大につながりやすくなる。」とした。
実際には、6月の安値(F)10,646p以降の上げは、高値(I)13,128p、上げ幅2,482pと値幅2,705p(21/11/19~22/1/27までの下げ幅)を目前に反落した。また、直近安値(L)11,448pまでの下げ幅1,680pは、前値幅1,670p(E~F)をやや上回る値幅となっている。
よって、現在は下方向が示唆されていることから、値幅1,909p(A~B)ないし2,038p(B~C)程度に踏みとどまることができるか否かが焦点となる。下回るとさらなる下げ幅の拡大につながりやすく、前安値(F)10,646pをうかがう、下値テストの経過となる。
その場合、主な下値は以下の水準が挙げられる。
(1)11,219p=I-(A-B)
(2)11,090p=I-(C-B)
(3)10,822p=J-(K-J)
(4)10,646p=6月安値(F)
一方、下向きも反動高に留意。値幅としては、①722p、②961p、③1,052p、④1,670p、⑤1,802pなどが挙げられる。また、②961pを上回ると、一旦、戻りを試す動きにつながりやすくなる。
執筆:長森伸行
≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チャート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業界に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。
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