株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

(一社) 人工知能学会:18801(公社)日本証券アナリスト協会:01159

あすなろ投資顧問

2023-01-24 09:20:00

投資教育コラム

【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第39弾)

着眼大局着手小局(No.39)

~相場の観測~

【日経平均株価(週足)】=戻りを試す動き=

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 前回は「早期の切り返しが重要」(記:12/9)として、以下のように述べた。
前回の『着眼大局着手小局No.38』はこちら

「9月安値(P)25,937円以降の戻り歩調は、安値(P)から9週目(両端入れ)の28,383円を高値(Q)に騰勢が鈍化。上げ幅2,446円(P~Q)は過去の下げ幅2,475円(M~N)の影響を受ける格好で小休止となっている。ただ、戻り歩調が維持されている経過だが、早期の切り返しが重要となっている。」とした。

 実際には、昨年11月高値(Q)以降は25,716円(1/4)と反落し、前安値(P)25,937円を下回り、21年3月の安値(J)24,717円以来の水準となった。ただ、高値(Q)から調整7週目(両端入れ)の25,716円(23/1/4)を安値に下げ渋ったあと戻りに転じ3週目が経過した。
 よって、現在は戻りを試す動きとなっている。

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【日経平均株価2022-23(日足)】=上げ幅拡大が重要=

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 前回は「基調の維持に留意」(記:12/9)として、以下のように述べた。
「10月安値(P)26,237円以降の上げ(戻り)は、高値(Q)28,383円を経て反落した。また、安値(N)25,937円からの上げ幅2,446円は前騰落幅2,475(G~H)の影響をうける格好となっている。ただ、高値(Q)28,383円からの下げ幅は809円と前値幅1,074円(O~P)と安値(N)25,937円以降の基調維持の範囲内に位置していることから、下げ幅が1,074円を下回らずに切り返すことが重要。さらには、直近の高値更新が上値をうかがう(高値トライ K:29,222円)経過となる。一方、反動安値幅が①1,074円ないし②1,184円の範囲内に収まることが重要となっているが、これらの値幅を超えると、③1,374円、④1,792円など拡大につながりやすく、一旦下値を探る経過となる。」とした。

 実際には、昨年12月8日の安値27,574円が一時的止まり値となって、年初早々1月4日には安値(R)25,716円と急落した。また、22年9月30日の安値(N)25,937円を下回り、22年3月安値(D)24,717円以来の水準となった。ただ、下げ幅(Q~R)2,667円が前下げ幅2,677円(M~N)の影響や下値の壁(25,937円~25,748円)が意識される格好で値を戻した。直近高値26,791円(1/18))までの値幅が1,075円(戻り率40.3%)となっている。
※参照:TOPIXの形状比較
 よって、現在は戻りを試す経過で半値戻しが焦点。クリアが重要となっている。

その場合の主な上値は、以下の水準が挙げられる。
(1)26,900円=R+(M-L)
(※)27,050円:半値戻り水準(Q~Rの下げ)
(2)27,090円=R+(O-N)
(3)27,508円=R+(K-L)
(4)28,162円=R+(Q-N)
(5)28,695円=R+(C-D)

 一方、反動安値幅が①627円ないし②733円の範囲内に収まることが重要となっているが、これらの値幅を超えると③809円、④1,074円、⑤1,184円、⑥1,374円、⑦1,792円など拡大につながりやすくなるほか、直近1月4日の安値(R)25,716円を下回ると、再度下値を探る経過となる。

その場合の下値は、以下の水準が挙げられる。
(1)25,404円=Q-(C-D)
(2)25,221円=Q-(A-B)
(3)25,098円=Q-(K-N)
(4)24,932円=Q-(K-H)
(※)24,717円:22年3月9日安値(D)

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【TOPIX2022-23(日足)】=戻り基調の維持が重要=

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 前回は「基調の維持に注意」(記:12/9)として、以下のように述べた。
「10月安値(P)1,854p以降は、高値(O)1,922pを上回って上伸した。ただ、高値(Q)2,018pは前高値(K)2,006pを上回ったが、安値(N)1,835pからの上げ幅が183pと前上げ幅188p(H~K)の影響を受ける格好で反落した。直近の下げ幅77pは前下げ幅68p(O~P)を上回ったことから、下げ幅87p(N~O)程度の範囲に収まり、早期の切り返しで高値に進むことができるか否かが焦点となる。また、高値更新は安値(N)1,835p以降の基調維持から上値をうかがう経過となる。一方、反動安値幅が87pを超えると、91p程度ないし120p程度へ拡大につながりやすく、一旦下値を探る経過となる。」とした。

 実際には、昨年12月8日の安値1,941pが一時的止まり値となって、年初安値(R)1,868pと下落し下げ幅が拡大した。ただ、下げ幅150p(Q~R)と前値幅151p(M~N、G~H)の影響を受ける格好で値を戻した。直近の高値1,934pまでの値幅が66p(戻り率44.0%)となっている。
※高値切り上げ(K<Q)に、直近の安値(R)1,868pも前安値(N)1,835pの33p上方に位置している。(→日経平均を支える格好)
 よって、現在は高値(Q)をうかがう経過となっている。

その場合の上値は、以下の水準が挙げられる。
(1)1,959p=R+(K-L)
(2)1,988p=R+(C-B)
(3)2,008p=R+(G-F)
(4)2,019p=R+(M-N)
(5)2,030p=R+(E-F)

 ただ、戻り基調を維持するには反動安値幅が36~49p程度の範囲内に収まることが重要となる。同値幅を超えると下げ幅が拡大しやすく、直近安値(R)1,868pの維持が焦点となる。さらに、同水準を下回ると昨年9月の安値(N)1,835pを試す動きにつながりやすくなる。

その場合の下値は、以下の水準が挙げられる。
(1)1,856p=Q-(E-F)
(2)1,847p=Q-(K-N)
(3)1,830p=Q-(K-H)
(4)1,821p=Q-(A-B)

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【マザーズ指数2022-23(日足)】=昨年12月高値をうかがう=

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 前回は「基調の維持に留意」(記:12/9)として、以下のように述べた。
「9月安値(I)688p以降の上げは、8月の高値(H)761pの更新から一段高となった。ただ、高値(L)806pは、安値(G)615pからの上げ幅が191pと前上げ幅190p(A~D)の影響を受ける格好で反落し、下げ幅32pは前値幅36pに接近している。ただ、安値(I)688p以降の基調を維持するには、反動安値幅が36pないし47p程度に収まって高値(L)更新が重要となる。反面、これら超えると下げ幅の拡大につながりやすく、①65pないし②73p、③79pなどが挙げられる。また、時間関係もG~H(上げ:41日)≒I~L(上げ:44日)となっている。」とした。

 実際には、昨年12月高値(L)806pから反落値774pは一時的な止まり値となって、年末26日の安値(M)704pと急落した。下げ幅も104pと前下げ幅73pから拡大した。ただ、値幅109p(B~C)の影響を受ける格好となり、前安値(I)688pを下回らずに753p、値幅49p(戻り率47.1%)と値を戻す動きとなっている。
 よって、現在は安値(M)704pが前安値(I)688pの上方に位置していることから、高値(L)をうかがう(戻り)経過となっている。

その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)777p=M+(H-I)
(2)788p=M+(F-G)
(3)813p=M+(B-C)
(4)822p=M+(L-I)
(5)850p=M+(H-G)

 ただ、戻り基調を維持するには反動安値幅が32pp程度に収まることが重要となる。この値幅を超えると下げ幅が拡大しやすく、65p、73p、84p、109pなどの値幅が挙げられる。また、直近安値(M)704pの維持が焦点となる。さらに、同水準を下回ると昨年9月の安値(I)688pを試す動きにつながりやすくなる。

その場合、下値は以下の水準が挙げられる。
(1)697p=L-(B-C)
(2)682p=L-(B-A)

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【NYダウ工業株30種2022-23(日足)】=強弱対立、12月安値の維持が重要=

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 前回は「基調の維持が焦点」(記:12/9)として、以下のように述べた。
「9月安値(N)28,725ドル以降の上げは、8月高値(K)34,152ドルを上回り高値(S)34,589ドルと上伸した。ただ、直後の反動安値33,476ドル(12/9)で下げ幅が1,113ドルと前下げ幅860ドル(O~R)を上回り1,114ドル(O~P)に並んだことから、同値幅を上回ると1,236ドル(L~M)程度へ拡大につながりやすくなる。さらに、この値幅を超えると、①1,591ドル(N~O)、③1,612ドル、④1,995ドルなどが挙げられる。また、H~K:10週(41日)、K~N:7週(33日)、N~S:10週(43日)となっている。一方、早期に切り返し高値(S)34,589ドルを上回ると安値(N)からの上げ基調が継続する経過となる。」とした。

 実際には、昨年11月高値(S)34,589ドル後の安値33,476ドル(12/9)下げ幅1,113ドルは一時的止まり値となり、安値(T)32,757ドル、下げ幅1,832ドルと拡大した。ただ、上げ幅5,864ドル(N~S)に対し、下げ幅1,832ドル(S~T)は31.2%の調整率となっている。また、前騰落値幅1,995ドル(F~G)の影響を受ける格好で高値(U)34,302ドル、上げ幅1,545ドルと値戻しを挟んで33,044ドル(1/19)と反落し、直近の安値(T)32,757ドルにあと287ドルと迫った。1月20日現在は、33,375ドルとなっている。

 よって、現在は高値(S)以降、騰勢一服から強弱観対立局面が進行しており、直近12月の安値(T)32,757ドルの維持が重要となっている。同水準を下回ると高値(U)が切り下がり、高値(S)を基点に戻り高値(U)とする3波動(S~T~U~?)構成(二段下げ)入りから、一旦下値を探る経過となる。

その場合の下値は、以下の水準が挙げられる。
(1)32,594ドル=S-(G-F)
(2)31,927ドル=S-(E-D)
(※)31,657ドル=半値水準:NからSの上げ
(3)31,453ドル=S-(C-D)
(4)31,229ドル=S-(G-H)
(5)30,925ドル=T-(S-T)

 一方、早期に切り返し22年11月高値(S)34,589ドルを上回ると安値(N)からの上げ基調が継続する経過となる。

その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)34,767ドル=N+6,042ドル(20年3月安値~4月高値までの値幅)
(2)34,898ドル=N+6,173ドル
(3)35,315ドル=K+(H-N)
(4)35,636ドル=N+(A-H)
(5)35、660ドル=R+(Q-P)
(6)36,137ドル=R+(Q-N)

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【ナスダック2022-23(日足)】=ボックス抜けが焦点=

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 前回は「反動安値幅に留意」(記:12/9)として、以下のように述べた。
「10月安値(J)10,321p以降、値を戻す動きを強める経過も、高値(M)11,482p、上げ幅1,161pと半値戻し水準11,725pの手前で反落した。ただ、反落値10,958p、下げ幅524pは前下げ幅の857p(K~L)の範囲内にとどまっていることから早期に切り返し、高値(M)を上回ることで上方向継続となる。引きつづき、半値水準のクリアが重要となっている。一方、反動安値幅が601p、722p程度に収まるか否か、超えると下げ幅の拡大につながりやすく857p(K~L)ないし878p(K~J)、961pなどが挙げられ、これらの範囲内に踏みとどまることが重要となる。」とした。

 実際には、高値(M)11,482p直後の安値10,958p(12/7)、下げ幅524pは前値幅857p(K~L)の範囲内も、一時的止まり値となって安値(N)10,213pと下げ幅が1,269pと拡大し、前安値(J)10,321pを下回る安値となった。ただ、前安値(J)が意識される格好で値を戻し、直近11,140p(1/20)、上げ幅927pとなっている。

 よって、現在は安値(F)以降の三角保合いが進行(収れん)しており、昨年10月以降のボックス上抜けで上値をうかがう経過となる。また、高値(M)11,482pないし、高値(G)~安値(N)までの下げの半値戻し水準11,671pを上回ると上値を追う動きにつながりやすくなる。

その場合の上値は、以下の水準が挙げられる。
(1)11,374p=N+(M-J)
(※)11,671p=高値(G)から安値(N)の半値水準
(2)11,797p=N+(G-H)
(3)11,883p=N+(E-F)
(4)12,158p=N+(I-J)

 一方、安値(N)以降の戻りを維持するには、反動安が値幅243pから298pの範囲に収まることが大事となる。上回ると524p、878p、1,016p程度へ拡大につながりやすくなり、直近の安値(N)10,213pの維持が焦点となる。同安値を下回ると新たな下値を探る経過となる。

その場合の下値は、以下の水準が挙げられる。
(1)9,898p=M-(G-H)
(2)9,812p=M-(E-F)
(3)9,573p=M-(A-B)



執筆:長森伸行

≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チャート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業界に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。

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