久々に【リターンリバーサル】がワークしそうな相場展開
「リターンリバーサル」=「逆張り」投資手法、という解説をよく見かけますが、ほぼそのとおりで、その真逆に位置する投資手法が、「トレンドフォロー」=「順張り」といご認識でよろしいでしょう。
「投資手法」ですので、根本的な「投資スタンス」とは別モノでありまして、毎度毎度「リターンリバーサル」が「妥当」な投資手法であるとは限らず、相場展開や状況に応じて、「順張り」と「逆張り」を使い分ける必要性があるわけです。
ここを、「投資スタンス」と「混同」してしまうと、「いつも順張りこそが有効」とか「絶対的に逆張りこそが高パフォーマンスを生む」などという、「誤解」が生じてしまう事になります。
例えば、ストップ高している銘柄を、追従買いするのは「順張り」に該当しますが、投資スタンス的な「セオリー」に基づけば、利益が発生しているのであれば、「急激な株価上昇」の典型であるストップ高はむしろ、「利益確定優先局面」です。
ストップ高で利益確定する事は、「逆張り」に該当するわけですが、このケースはむしろ、「逆張りこそが直接的に実現益を生む」からこそ、優先すべき投資行動と考えられるわけです。
全体相場の動きが冴えないのに、個別銘柄がストップ高となる局面では、「逆張り」こそが優先されるべきでありましょう。
日経平均が8連騰となった後に、本日は小幅下落となりましたが、日経平均、さらには、日経平均との連動性が高い主力級大型株には、上値の重さが意識されやすい局面に進んだように実感しております。
更なる上昇を見越して、主力級大型株群を買う「順張り」よりも、出遅れていた、もしくは大きく売り込まれた、中小型成長株群こそを、株価上昇という「水準訂正」を伴って切り返し始める事を見越して、「逆張り」的に買う事が、久々にワークする(有効になる)相場展開・状況にあると捉えている次第です。
弊社は今年の株式相場を、「グロース株の逆襲」と位置付けている事は、繰り返しご紹介申し上げて来たとおりです。
個別銘柄群固有の「レベル感」ではなく、例えば主力級大型株群や日経平均との「比較」によって、中小型成長株群こそを「逆張り」投資する、という「投資手法」こそが「有効」と見ます。
執筆:木村泰章
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