いつも何かが起こる木村の誕生日近辺-2023年版-
毎年この時期になると、過去の誕生日近辺の株式市場が大きく動いてきた事を思い出します。
10月の初めは、申し上げるまでも無く、一般的に(3月決算企業が多い事から)「下期の始まるタイミング」です。
新規の投資行動を取る事業法人や、機関投資家、そこを見越した個人投資家等の売り買いによって、値ブレが大きくなりがちなタイミングと申し上げて宜しいでしょう。
まず、10月の月間騰落が過去6年ほどどうだったのかを遡ってみましょう。
・2022年10月末:6.36%高(9月末比・以下同様)
・2021年10月末:1.90%安
・2020年10月末:0.89%安
・2019年10月末:5.38%高
・2018年10月末:9.12%安
・2017年10月末:8.1%高
と、過去6年は高安とんとん。
特に規則性やアノマリーは感じられませんが、10月相場がブレやすい傾向はなんとなく窺えましょう。
もうちょっと細かく見てみましょう。
・2022年
9月13日の高値28659.76円から下落基調となった日経平均は、10月3日の25621.96円まで3000円超の下落となりました。
この10月3日の安値は現在から過去1年間の最安値で、その後10月末の27587.46円まで切り返しました。
・2021年
9月8日から9月17日まで日経平均の終値は8連騰で、9月14日には約31年ぶりの高値30795.78円を付けました。
岸田首相が勝利した自民党総裁選に向けた景気浮揚策への期待が背景です。
しかしその後、9月27日から10月6日まで8連続安となり、その間の日経経近の終値の下落幅は2700円超でした。
・2020年
10月1日は東証のシステム障害で終日売買停止となりました。
10月2日は切り返しに転じかけたものの、当時のトランプ大統領がコロナに感染した事が伝えられ結局マイナスに。
10月12日から27日まで12営業日連続で、東証1部の売買代金は節目の2兆円を下回りました。
・2019年
10月の安値は3日の21341.74円で、そこから月末の終値は22927.04円までおよそ1600円ほど上昇しました。
半導体市況の改善を見込んだ買いが優勢だった事が相場を支えた形です。
・2018年
日経平均は10月2日に、約27年ぶりの水準となる24270,62円まで回復したものの、米長期金利の上昇と中国の景気減速に対する警戒感から、29日の安値21149.80円まで下落してしまいます。
終値ベースで算出した高値と安値の差は3100円超にも及ぶ下落となりました。
・2017年
10月2日の20400.78円から10月24日まで16連騰となり、これは日経平均が1950年に算出を開始して以来初めての記録でした。
月間の取引日21日のうち、前日比で上昇した日は19日とほぼ一本調子で上昇した1か月でした。
買いの主体は外国人投資家でした。
いかがでしょう?
9月終盤から10月序盤に、相場が「一旦の」転換点を迎えるケースが多い傾向をご実感いただけたのではないでしょうか。
昨日の株式市場は、日経平均、TOPIX、マザーズ指数が揃って安値引けとなり、本日も軟調な展開が予想されますが、日経平均は既に9月15日以降、2日だけプラスの日を挟み、10月2日までで1700円超の下落となっています。
10月初頭に高値・安値を付けやすい傾向を鑑みますと、今週中にも目先の安値を付けて、その後切り返しに転じる「土台」は整ったように思います。
希望的観測ですが、2017年のケースや2022年のケースと同様の展開も期待できるように思う次第です。
執筆:木村泰章
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