その銘柄、買おうとしていませんよね?
大和重工は、中国経済の動向に大きく左右される事業構造を抱えています。
特に、工作機械向け鋳物部品の売り上げは、中国経済の成長に連動する傾向が強いと思われ、中国経済の減速は同社の業績に直接的な悪影響を与えると考えられます。
中国国家統計局が発表した8月の製造業PMIは、4か月連続で50を下回り、中国経済の減速が鮮明になっています。
新規輸出受注指数が先行きの悪化を示唆するなど、輸出に不安が残る内容となっています。
さらに、中国の財政データを見ると、景気回復の鈍さを反映して税収が伸び悩んでおり、特に地方政府の財政悪化が財政政策拡大の足かせとなりそうです。
こうした中国経済の悪化は、大和重工の主力製品である工作機械向け鋳物部品の需要減につながり、同社の業績を圧迫する可能性が高いと言えそうです。
また、大和重工は人件費などの経費が想定を上回り、赤字が拡大しているという問題も抱えています。
中国経済の減速によって収益が減少する一方で、コストは増加しているという状況は、同社の財務状況を悪化させる要因となります。
次にテクニカル面を見てみましょう。
大和重工の株価は7/24に1970円を付けてからは調整入りし、黒三兵どころか11営業日連続下落の黒十一兵となっていました。
その後再び値を上げてきていますが、7/24高値である1970円を抜ける事は中々難しいものと推測します。
動意付いた7/18までは凪相場に近く出来高が少なかった同社の株は、その後の急騰に伴いやや不自然さも感じられるような出来高急増が観測されています。
こう言った面からも急騰の反動で急落の懸念もあるといえるのではないでしょうか?
これらの要因を総合的に考えると、大和重工の株は初心者には特に取り扱いに注意が必要であると考えられます。
中国経済の減速、財務状況の悪化、そしてテクニカル的な懸念など、複数のリスク要因が重なっており、投資家にとって難しい状況が続くと予想されます。
大和重工株への投資を検討されている方は、これらのリスクや投資難易度を十分に理解し、慎重な投資判断を行うことが重要です。
※上記は売りを推奨したり、投資の安全を100%補償しているものではありません。投資のご判断はご自身の意思で行ってください。
■本日の取り組み注意銘柄
・大和重工(5610)
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